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2017年12月8日開催

1.注目事象から

(1)リアル店舗に問われる体験価値

◆名古屋三越栄店が3階の婦人服フロアの改装に合わせて設けた、フィッティングルームを超えたドレッシングルームが興味深い・・・・15uを超える広さ。見立て役でもある母娘や友人たちがくつろげる空間。フロア内に4か所設置。
・全身が映る大型ディスプレイとカメラを備え、タブレットで撮影した静止画像は保存可能。いろいろな服を試着して比較検討できる。
・デジタル技術を活用することでフィッティングルームは「体験空間」になる。
◆新たな体験価値が消費につながる時代。体験とは「新しいモノ、サービス、環境、コトとの出会い」によって得られるもので、質や価格などの買い物価値を超えて、その上位に来る価値・・・・店舗型小売業に「体験コンセプト」の探索と具現化が問われている。
・名古屋三越栄店のドレッシングルームは体験価値を考える視点として注目できる。
・体験価値創造の事例としてはスターバックスやTサイトも。
◆新しい体験を創り出す切り口としては感性を刺激する環境の創造も。その空間や環境に身を置くことが体験になる。あるいは、出し物としての価値を持つウインドウも・・・・リアル店舗にしか創出できない体験。
・ニューヨークの百貨店、大型ファッション店のウィットやユーモア、アート性にあふれたウインドウなど。
・居場所として気軽にくつろげ、何度行っても飽きないカフェも。
◆振り返ってみると、新しい「買い物体験=エクスペリエンス」は成長する小売業のパスワードであり続けてきた・・・・記憶に残るのが、VMDで新しい体験を提供し続けたブルーミングデール、感動的な顧客サービスを新たな体験にしたノードストロム。


(2)「グローサラント」〜飲食で来店を促進

◆アメリカの食品スーパーにおける店作りコンセプトのトレンドになってきているのが「グローサラント(Grocerrant)」・・・・グロサリーストアとレストランをひとつにした造語。スーパーの店内にレストランを併設する、あるいは販売している惣菜を食せるイートインスペースを設ける。クラフトビールを提供するバーを設ける事例も。
・飲食で来店を促進する狙い。実際に売上増に寄与。
◆「成城石井流グローサラント」を謳う成城石井の新業態、「成城石井 トリエ京王調布店」(京王線調布駅直結の商業施設「トリエ京王調布」に出店)。ポイントは店内に設けた飲食ゾーン「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFE」・・・・店内で販売している食材や商品をお薦めの方法で調理した出来立ての料理を利用しやすい価格で提供。食べてみて気に入りの食材や調味料があれば、隣接する店で買い求めることができる。
・一部のメニューについては、家庭でも再現できるように同店のシェフが監修したレシピカードを用意。また、デリ&カフェで使用している食材や商品を売り場でもわかりやすく表記。飲食体験を食材等の購買に結びつける。
◆繰り返し何度でも行きたくなる飲食装置は来店動機になる。飲食は「過ごしに行きたくなる場」として来店頻度を高めることに寄与・・・・この点に着目して大型の物販店や百貨店がカフェやレストランを店内の一等地に設ける動きが活発になりつつある。
・アメリカでは「RH(レストレーションハードウエア)」の新型店、日本では「蔦屋家電」や三越名古屋栄店などが注目事例。


(3)管理職女性とその予備軍〜需要創造の注目テーマ

◆女性活躍が時代の風になるなかで、増えていく管理職女性とその予備軍に注目。オンタイムのシーンや生活への提案が需要創造の新しいテーマとして意識され、新たな取り組みが活発化している。
◆テーマその1:仕事と取り組む姿勢や地位を踏まえた服装の提案。売場の提案。
・事例:島屋新宿店がこの秋、「スーツクローゼット」を開設・・・・30〜40代の働く女性向けスーツ売場。ワンピースとジャケットの組み合わせも打ち出す専門売場。
・事例:西武池袋店「リミテッドエディション@オフィス」・・・・スーツに満足できるものがないという5千人の声を収集して開発。
・事例:「ステュディオス シティ」(トウキョウベース)・・・・上質な素材による20〜40代向け働く女性の服。専門店もオンタイムの仕事服に着目。
・事例:オンタイムバッグ・・・・トゥミやポールスチュアートのファーストバッグ。仕事に必要なツールを収納でき、それでいてエレガンスを失わない。
◆テーマその2:女性に焦点を当てた出張用品や出張に適した服は購買を喚起する重要なテーマ。女性らしさ、扱いやすさがポイント。
・エースのスーツケース・・・・働く女性のビジネススーツケース。
◆テーマその3:時間効率よく自分に最適なものを手に入れたいという欲求に応える。パーソナライズされたサービスへの欲求。自分に最適のオシャレを指南してもらいたい・・・・パーソナルなスタイリングサービスへの関心。
・アメリカの注目事例・・・・「トランククラブ」、「スティッチフィックス」など。
◆女性活躍からのイマジネーションとして「マスキュリン・エレガンス」が美のキーワードに・・・・男っぽさと女性らしいエレガンスの結合。
・ニューヨークでホットアイテムになっているパワースーツ。伊勢丹新宿店で一番人気になっている「アキコオガワ」のスーツ。
・管理職女性を狙ったドリンク剤・・・・女性を意識し生薬16種類を配合した「チョコラBBゴールドリッチ」(エーザイ)。他に「リポビタンD」も。


(4)住まいは生活感度の表現

◆住まいをよくすることに関心を持ち、お金をかける動きが活発に。衣よりも食に、さらには住に、生活感度の表現の面からの関心が移りつつある・・・・住まいの分野にファッション系企業が進出。既存専門企業ではなく、外部企業の既成概念にとらわれない提案が支持を得る可能性も。
・「ジャーナルスタンダードファニチャー」・・・・「リノべる」と組んで同社の家具を使った住宅リノベーション事業を開始。
・フリークスストアを展開するデイトナインターナショナルによる「フリークスハウス」・・・・アメリカ流生活をインスピレーションに「家族や仲間が楽しくつながる家」を提案。建設会社と組んで注文建築事業に乗り出す事例。
◆住まいのリノベーションやリフォームへの関心の高まりに注目。古い家や中古マンションを買い、リノベーションして自分流の住まいを創り出す動きも。住まいを生活センスの表現として意識・・・・古いものの再生はロストジェネレーションの関心事のひとつ。
・伊勢丹新宿店インテリアデザインサービスがカリフォルニア工務店と組んでリノベーションを提案・・・・アメリカ西海岸のサーファースタイルの住空間。リノベーションは百貨店の事業として可能性がある。


(5)日本流サンドウィッチ「コッペパン」がホットに

◆消費に慎重な時代にあっても、懐かしいと感じることは購買につながりやすい。そのことを痛感させる最近のホット商品がコッペパン・・・・懐かしいと思えるものは世代によって異なるが、コッペパンは誰もがそう思える食べ物。
・学校給食の主食と言えばコッペパン。子供から高齢者まで、年齢を超えて体験を共有できる食べ物。眠っていた味覚の記憶を呼び覚まし、購買へと誘う力がある。
◆コッペパンがベーカリーのひとつのタイプになり、はさむ具材に創造性を競い合うように、にわかにホットな食べ物に・・・・コッペパン専門店が次々登場、食業態開発ブームの様相。きっかけは行列のできる人気繁盛店になった3年前の「吉田パン」(亀有)。
・コーヒーチェーンでもコッペパンを提供する動き。例えばプロントコーポレーションやコメダ珈琲店。コメダはテイクアウト専門店「コメダ謹製『やわらかシロコッペ』」を期間限定でソラマチに開設。
◆具材によって満腹感のある食事になり、おやつにもなる。コッペパンはまさに『日本流サンドウィッチ』であり、岩手のソウルフードを超えて『日本のソウルフード』になる可能性も・・・・訪日外国人の興味を刺激する食べ物になると考えられる。
・具材を含んで味覚に創造性を競う段階へと発展し、定着する。
・写真映えすることで、SNSを通しての急速な広がりが予測される。


2.消費マインドはよりポジティブに

◆タウンウォッチングで感じ取ること・・・・消費マインドがよりポジティブになってきている。高額なモノ、コトにも関心を示す。キラキラ輝くスパークルがファッションの要素として新しい。クリスマスのプロモーションやイルミネーションが華やかさを増している・・・・クリスマスギフトブックも豪華に、取り上げるモノもこれまでになくラグジュアリーに。リーマン・ショック以降眠っていた消費本能が目覚める気配。
・再びファッションに惹かれる空気・・・・新しさの興奮という本質的な意味で。
◆南青山のポップアップストアで展開されたルイヴィトンと「シュプリーム(Supreme)」のコラボレーションコレクションが爆発的な人気に・・・・6/30〜7/13。期間中、毎朝8時半に表参道駅A4出口付近で抽選参加券を配布、その後、入店のための抽選を実施。
・「シュプリーム」・・・・ニューヨーク発のスケートボーダー・スタイルのファッションブランド。トラディショナルなスタイルをヒップホップ感覚で一捻りしたところに特徴があり、「きれいなストリート性」が魅力。
◆コラボコレクションは赤をキーカラーに、「Supreme」のロゴが大きくプリントされたレザーのウエストバッグ、バックパック、モノグラム柄のスニーカー、さらにはデニムやバンダナ、マフラーなどのアイテムで構成。
・ウエストバッグ248,400円。価格はルイヴィトンのレベル。
◆ヒップホップ感覚のストリートブランドとプレステージブランド。これまでにない掛け合わせが新たな魅力を創造、ファッションへの気持ちを高揚させる。
◆男の間で頭をもたげてきているダンディズムを志向する動きもポジティブな風を感じさせる。背後にあるのは正統的なジェントルマンシップに男としての格好良さを求める美意識。ドレスダウンが主流になる中でダンディズムへの目覚め。
◆ダンディズム志向はオーダースーツへの関心の高まりにあらわれている。特にオシャレに熱心でエグゼクティブスタイルを意識するマテリアル世代の間で、加えてロストジェネレーションの間での新たなフィット感への目覚めもあって。オーダースーツを打ち出す動きが活発化・・・・メンズの有力誌がこぞってビスポークスーツを特集で取り上げ、啓発。
・伊勢丹新宿店・・・・富裕層向けのライフスタイル誌「ザ・レイク」と組んで英仏伊の有名テイラーの採寸会を開催。マテリアル世代をターゲットにする狙い。
・島屋「スタイルオーダーサロン」・・・・マテリアル世代のオシャレのリーダー、「フォルツァスタイル」編集長、干場義雅監修。生地400柄を用意、49,000円から。
・20代後半の若年層ビジネスマンを対象にこなれた価格のイージーオーダーを提供する銀座山形屋のオーダースーツ店「ブレフ」、タカキューによるオーダースーツ専門店「スーティスト」なども。オーダースーツは業態開発のテーマに。
◆IT企業がリードしてきたビジネスシーンでのドレスダウンへの反発も。対照的な性格を持つウォール街の服装がインスピレーション源に・・・・トランプ政権の持つ80年代感覚も影響。オーダーに関心を寄せる背後にはクラフトマンシップへの関心も見逃せない。


3.「売る」のではなくストーリーを「語る」

◆アメリカではかつて繁栄した製造業へのノスタルジーがモノ作りへの関心を高めている。アメリカの製造業のシンボルになるのがデトロイト。衰退するこの町の自動車工場で働いていた人を雇用し、長持ちするモノ作りを思いに4年前にデトロイトに誕生したブランドが「シャイノラ(Shinola)」。
・起業時からの売り物が腕時計。その後徐々に商品分野を広げ、革小物、バッグ、自転車、宝飾品、さらには野球のグラブも。マンハッタンに直営店を構えるほか、国内で21店舗を展開。日本では5月に伊勢丹新宿店メンズ館7階に出店。
◆展開商品に脈絡があるわけではないが、モノそれぞれには、しっかりとした、ていねいなモノ作りへの気持ちが感じられ、長い間使えることを実感させるシンプルでクラシックなデザインも好感が持てる。「シャイノラ」のモノ作りへの思いに共感する生活者は多く、ブランドのファンは確実に増えている。
◆ブランドの背後にある思いへの共感が購買を創り、顧客を創ること。思い・志・生活観を語りかけ、それらが年齢を超えて共感を集め、共感した人が顧客になる。このパターンが平板で退屈になった消費市場に風穴を開ける・・・・事例はまだ多くはないが。
・「カナダグース(CANADA GOOSE)」・・・・メイドインカナダにこだわるモノ作りで、極寒地で生活する人々や極地探検隊に愛用されてきている、60年の歴史を持つダウンウエアのブランド。クラフトマンシップを貫く真摯なモノ作りの姿勢が共感を集める。10万円を超えるものが多いにもかかわらず、このところの人気の上昇ぶりには目をみはる。
・ブルックリン発のカフェ、「エッグ(egg)」・・・・タマゴを使ったアメリカ南部の伝統的な朝食メニューの料理を中心に提供。食材にこだわり、タマゴは平飼いで育てられた鶏のものを、粉類は有機栽培の小麦を使用。朝食くらいは時間をかけてリッチに食べよう。そんなオーナーの思いを、アメリカ南部料理を通して語りかける。
・ブルックリン発の理髪店「ルドロー・ブラント(LUDLOW BLUNT)」が代官山に出店・・・・マスター・マイスター・バーバーであるラッセル・マンレーの理髪店にかける思いを追求。ヒストリカルな環境と理髪についてのマイスターの技を特色に顧客の支持を得ている。カット&シャンプー7,000円。
◆打ち出すモノやサービスにはバックグラウンドストーリーが欲しい。それが共感を呼び、共感が消費につながる・・・・モノやサービスを「売る」のではなく、その背後に込めた物語を「語る」こと。即ちストーリーテリングが重要。ストーリーを語ることは、作り手や売り手と買い手を「つなぐ」こと。
◆デジタル技術が進展すれなするほど、人は心の触れ合いや体温の感じられる「つながり」を求める。ストーリーテリングは「つながり」を作ること・・・・これからのマーケティングを考えるうえでの重要な視点。


4.半年に一度〜新しい習慣の創造

◆日本古来の伝統行事、「夏越しの祓」(なごしのはらえ)・・・・6月晦日。半年分の厄を落とし、この後の半年の無病息災を祈願する。大晦日の年越しの祓と対になる行事で、日本各地の神社で行われている。夏越をクローズアップする動きが出てきている。消費意欲に働きかける新たなきっかけの欲しい時代。きっかけになり得るものは日本各地の伝統行事の中にもある。
・夏越の伝統的な習慣のひとつ「夏越ごはん」に着目・・・・簡潔にまとめると『雑穀ご飯の夏野菜かき揚げ丼』。今年の夏、期間限定メニューとして打ち出す店が登場。
・和菓子の世界では夏越は季節定番企画としておなじみ・・・・ういろうの上に邪気を祓うと言われる小豆を載せた三角形のお菓子。
◆ミージェネレーション、ロストジェネレーションの家族観を背景に、このところお盆が「家族の交流」の時期として意識されるようになりつつある・・・・正月と並んで半年に一度の機会として定着。となれば「お盆玉」が習慣化し、「夏のおせち」が登場してくるのもよくわかる。
・夏のおせち・・・・オードブル系料理の詰め合わせ。
◆何事にも『年2回』を意識することが新たな消費機会を生み出す。例えば、夏にも節分があることに着目・・・・節分とは季節の変わり目で年4回ある。夏の節分(正確には秋の節分)は立秋の前日、8月6日。
・節分となれば夏にも恵方巻きを・・・・ファミマやローソンが取り組んできているが、今年はセブンイレブンがクローズアップ訴求。
◆『年2回』。そのことを踏まえて東京ミッドタウンが人々に新たな気づきを与えるプロモーションを展開。名付けて「MID DAY WEEK」・・・・1年のちょうどまんなかにあたるのが、2017年の場合、元日から182日、大晦日まで182日の7月2日。これを新しい半年の始まりとして「ミッドデイ(MID DAY)」と名付け、これまでの半年を振り返り、これからの半年を笑顔で過ごせるよう願いを込めて祝ってみようというもの。
・「おめでとう、まんなかの日。」「Happy Mid Year!」を謳う。
・館内の飲食店が「まんなカンパイ!」を謳い、『半年忘年会』、『半年新年会』の開催を働きかけ。新しい半年の初めに『半賀状』の提案・・・・多様なクリエイターによる半賀状、全20種を無料配布。
◆消費につながる新しい習慣の創造と取り組む姿勢がうかがえるが、果たして狙い通り習慣化していくかどうか・・・・このところ「ハーフタイムデー」(1年の前半終了の日、6月30日)なる言葉を耳にするようになってきているが。
◆これに関連して注目したいキーワードが「ハーフ(half)」。「ハーフを祝う」ことが新たなハレの機会になってきており、習慣化を予感。その代表が「ハーフバースデー」・・・・日本では「赤ちゃんの生後6カ月のお祝い」として急速に拡大。これが子どもへ、さらにはティーンへと広がる気配。
・米英で馴染みのある習慣。「Happy Half-Birthday!」。
・「ハーフ」のキーワードは「ハーフ成人式」にも・・・・既に小学校で行事化されているケースも。写真スタジオではこれに焦点を当てたプランの打ち出しも。
◆新しいハレの機会の創造が新しい消費機会の創造になる。もっと刺激を・・・・日々の暮らしの中に祭りの心で楽しめる非日常性を求めている時代。完全に定着したハロウィーン、年を追って関心が高まってきているイースター。


5.期待されるショールームストア〜リアルとネットの融合

◆ネットのバーチャル空間ではできない、リアル店舗だからできる体験のひとつが、モノの色・質感・フィット感の確認。そこで出てきているのが試着用の商品だけを並べるリアル型店舗=ショールームストア。アメリカでは成功を収めたEC企業の間でブランディングや顧客創造を狙いに開設が活発化。メンズファッションのネット通販「ボノボス」が先駆事例。
・「ワービー・パーカー(Warby Parker)」・・・・アメリカで革新的事業として評価されている、スタイリッシュなメガネのネット通販。ショールームストアを全米に30以上出店。店内でサンプルを試着し、検眼してから、ネットで購入。
・日本では丸井のPB婦人靴での取り組みが先行事例・・・・サンプルを自由に試し履きしてもらう体験ストアを開設。購入は店頭のタブレットで、自宅に配送(無料)。
◆「店舗で試着・ネットで購入」型ストアは日本でも活発化していくものと考えられる。新たな取り組みでは青山商事による「デジタル・ラボ」がそのひとつ・・・・店頭で採寸してもらったり、素材の感触や着心地を確認したりして、店内の大型タッチパネルやiPadを使って注文、商品は最短2日で自宅に届く。
◆ショールームストアは、仕事効率の向上という効果も期待できる。商品を発注して補填する仕事が減り、靴の場合はバックヤードとの往復に費やす時間がなくなるなど、そのぶん接客業務に集中できる。これに加えて、レジ不要、バックヤードが必要な在庫不要。従来型店舗に比べると人員もスペースも少なくて済む。
・接客担当者にはスタイリングアドバイザーの能力が期待される。
◆ショールームストア、体験ストアの新しい取り組み事例が、今年10月にロサンゼルスにオープンした「ノードストロム・ローカル」・・・・在庫をいっさい置かない新たな構想の店舗。商品の試着をしてもらい、購入はオンラインでしてもらう。従って店は280u。通常のノードストロムが13,000uであるのに比べるときわめて小さい。
◆ショールームストアはリアル店舗とネット、双方の良さをひとつにしたものとして評価できる。また、セルフで買い慣れたロストジェネレーションにも有効。今後いろいろな商品カテゴリーで検討できる。

以上



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