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2019年12月13日開催

1.注目事象から

(1)トラッド志向と永続するスタイル

◆ラグビーW杯の後押しもあって英国の伝統に目を向ける動きの広がりが注目される・・・・ラグビーは英国発祥のスポーツとして英国色が強く感じられる。レインコートのマッキントッシュに始まり、「不変の価値」を持つ英国王室御用達ブランドへの注目と関心はそのあらわれ。
・時流を超えたタータンの魅力に注目・・・・スコットランド発。高感度ファッション店ではタータンによるアイテムを前面で訴求。
・英国伝統ブランドとしては改めてジョン・スメドレーも・・・・玉川島屋SCに新店をオープン。上質なタイムレススタイルの代表。
◆国際情勢も経済情勢も不確実性に満ちている。人々のマインドは頼れる確かさに向き、これまでにも増して「永続している確かなモノ・コト」への関心が高まる。即位礼正殿の儀を頂点にする一連の皇室行事を通して伝統文化への関心も。
・ブリティッシュトラディショナルやアメリカントラディショナルなど、広くトラディショナルスタイルに心を寄せる動きが広がる・・・・いつの時代も「頼れるスタイル」であることが持ち味。


(2)「レトロスペクション」が感性を刺激

◆平成から令和へ。元号消費に働きかける企画や提案が活発になっている。そんな中、平成そして昭和を振り返る「レトロスペクション」(追想)が社会的関心事になると同時に消費意欲に働きかけるテーマに。
・その事例のひとつが、5月にスターバックスが展開した『スタアバックス珈琲』キャンペーン・・・・ネーミング、ロゴタイプ、メニューを貫くのがレトロ感覚。
◆『スタアバックス珈琲』もそうだが、「戦前の昭和」の感性をしのばせるカタカナのフォントが新鮮で美意識を刺激・・・・赤玉ポートワインや森永ミルクキャラメルの広告を思い起こさせる。横文字商品が出始めた時代、横文字をカタカナ表記する際に込めた感受性が現代人には新しい。その種のカタカナをデザインモチーフにする商品企画が広がりつつある。
・きっかけを創ったのが東京ディズニーリゾート・・・・トーキョーディズニーランド、トーキョーディズニーシー、ミッキーマウス、ミニーマウスなどカタカナTシャツを発売。
◆不確実性の時代にあって、未来を見るより、過去を追想したい。過去には安住できる安らぎがある・・・・そんなマインドが頭をもたげてきている時代。


(3)次は「Xゲームズ」

◆スポーツウエアやアスレティックウエアのアーバンカジュアル化が進んでいる・・・・ファッションの分野では「パフォーマンスウエアの日常化」、即ち「アスレジャー」が新たな領域になりつつあり、MDテーマとして広がりを見せ始めている。また、スポーツが時代の空気として美意識に影響を及ぼし、着こなしのインスピレーションに。
◆東京オリンピックで注目しておきたいのが、Xゲームズ発の新競技・新種目が一気に増えること・・・・サーフィン、スポーツクライミング、スケートボード。そして、Xゲームズではないが、若者によるストリート発のものとしては「3×3バスケットボール」も。
・Xゲームズ・・・・ミレニアル世代が主にストリートを舞台に生み出した新たなスポーツのカテゴリー。速さ、高さ、危険さ、華麗さなど過激な要素を持つ。
◆そこで関心を集めることになるのがスケートボード系ファッションやサーファー系ファッション。いずれもヒップホップ感覚をベースにするもので、ボーダーやラッパー自身によって生み出されたストリートファッションであることがポイント。その特色・・・・トラディショナルスタイル、あるいはワークスタイル(作業服)など、ありふれた定番的なスタイルをベースに一捻りする(例えばオーバーサイズにするなど)。
・シュプリーム(Supreme)、ステューシー(STUSSY)、クイックシルバー(Quicksilver)、ボルコム(Volcom)、そして改めてX-Girls/XLARGEも。
◆Xゲームズに関わるストリートファッションがニューマテリアル世代を中心に関心を集め、影響は先行世代にも及んでいく。


(4)ベーカリーカフェを次なる成長資源に

◆高級食パン人気が続いている。大阪発の「乃が美」に始まり、新しいブランドでは埼玉・所沢発の「考えた人すごいわ」・・・・変わったブランド名が興味をそそる。慣れ親しんだ食べ物に最上の味覚を求めるのはこのところのトレンド。変わった新しいことよりも、当たり前のものがよくできていることが嬉しい。今、パンがその対象になっている。
・「よくできたふだん」を贈るのは近年のギフトセンス・・・・パンが関心を集める理由のひとつ。
◆コーヒー店がパンと取り組む動きが出てきており、注目される。事例のひとつが猿田彦珈琲。新たにこだわりのパン作りをするベーカリーシェフと組み、コーヒーに取り組んできたのと同様にパンを探求、ベーカリー「オキーニョ」を開発。1号店を猿田彦珈琲の池袋店に導入・・・・ベーカリー併設型の新型店に。
・クロワッサンをキラーアイテムにコーヒーに合うパンやサンドウィッチなど約20種類を提供。持ち帰りができる。
◆パンについてはスターバックスの取り組みも注目される。新たにパン専門店の「プリンチ」を出店・・・・イタリア・ミラノの高級ベーカリーで、今年2月に開店した「スターバックス リザーブロースタリー東京」の構成要素。これを独り歩きさせ、専門業態として1号店を代官山Tサイトに出店。今後、多店舗出店が予想される。
・ピザ、ラザニアも含んで80〜90種類を提供。朝昼夜、時間帯によって顔となる訴求商品を変え、利用を促す。
◆「スターバックス リザーブロースタリー東京」はスターバックスの世界観を表現するコンセプトストアとして注目されるが、新たな事業資源を育成する孵化装置としても大きな役割を果たしそう。その成果のひとつが「プリンチ」で、もうひとつが「スターバックス リザーブストア」(銀座に1号店)・・・・「プリンチ」を導入して構成する、食事を新たな売り物にするカフェ業態。予約席も設けて、過ごす場としての利用も促進。
・これも多店舗出店が可能で、新たな事業になる。
◆コーヒーチェーンが確立したブランド力を背景にベーカリーカフェを生み出し、次なる成長資源にしようとしている・・・・猿田彦珈琲とスターバックスはそのトレンドセッター。


(5)住むこと・暮らすことにお金をかけたい

◆ロストジェネレーションの間でホームがホットな関心事になり、お金をかける動きが活発に。背後にはこの世代の生活観、消費観がある・・・・30代が住宅取得のライフステージであることも見逃せない。
・「中古マンションを『自分仕様』にするリノベーション」が活発になってきていることもそのあらわれ。
◆主な背後要因・・・・1に、誰もが働くことに忙しく、また、上昇志向して働く女性が増えていることもあって、ホームを心身回復の場として重視する動き。2に、絆を大切にする生き方から、仲間との交流など、ギャザリングが常態化し、ホームがその舞台になること。3に、生活の基盤になるところをしっかりさせたいという生活観。これは堅実な生活を求めるロストジェネレーションの特性に根差すもの。
◆ホームとその関連がお金をかけたい分野に・・・・上質な暮らしを提案する百貨店にとってチャンス。ホームはロストジェネレーションを顧客化していくうえでの戦略カテゴリーに。
・注目事例:新宿タカシマヤ10階リビングフロアの改装。昨秋の睡眠を重視したバス・寝具に始まり、2月末にグランドオープン。なかでも注目がギャザリングの舞台であるキッチンとその関連の強化。
◆ロストジェネレーションにとって手の届く価格のセンスのいい家具店への期待・・・・ニトリでもなく、イケアでもなく。それに応えるデンマーク発の「ヘイ(HAY)」やフランフランが今年新たに開発した「モダンワークス」。いずれも無駄のない控えめなデザインと、十分に手の届く価格が魅力。
・格安家具の卒業生をとらえる・・・・新たに期待される家具市場。
◆ホームについては、上昇志向して働く者も多い独身女性の消費力も見逃せない。


2.常識が塗り替わる〜進行するパラダイムシフト

◆コンビニの営業時間の見直しが進んでいる。24時間営業はこの業態の存在価値のひとつであり、常識であったが。アメリカに目を向けると、来年の大統領選に向かうなかでの民主社会主義の台頭・・・・アメリカにおける常識の崩壊を感じる。アメリカ主要企業の経営者団体、ビジネスラウンドテーブルが株主第一主義を見直し、従業員や地域社会の利益を尊重した事業運営に取り組むと宣言・・・・アメリカ型資本主義の常識の転換。
・既成の常識が塗り替わる。そんなことが頻発する時代・・・・パラダイムシフト。
◆注目すべき新たな常識のひとつが、男女の性区分にとらわれない「ジェンダーフリー」。LGBT(性的少数者)への差別や偏見解消を目指すイベント「東京レインボープライド」の盛り上がり。世田谷区や渋谷区が同性カップルに「パートナーシップ証明書」を発行するなど、社会全体に性自認についての多様なあり方を受け容れていく動きの広がり。
・企業の社会的責任のひとつとしてLGBTへの取り組みが重要に。
◆ジェンダーフリーについてはニューヨーク、ミラノ、パリの2020年春夏メンズコレクションに注目。「アンドロジナス(両性具有)」「ノンバイナリー(男女いずれにも属さない)」を感じさせる作品が中心を占める。
◆一方、ジェンダーフリーの進行はファッション小売りに新たな課題を提起・・・・それが婦人物か紳士物かを判断するのは客であるということと、その点を踏まえた店作りに新たな可能性があるということ。ファッション小売りにおける常識を塗り替える。
・紳士物、婦人物の区分けをしない商品展開や、顧客側に「これはメンズ、あちらはレディス」といった予断を与えず、アイテムの男女相互交流を引き出すこと。
◆常識も崩壊は身近なところでは働くうえでのドレスコードについても。アメリカで「カジュアルフライデー」が広がり始めたのが90年代半ば。背景には社会全体にカジュアル化が進行しつつあったこと(今なお続いている)があり、もうひとつの大きな要因がIT企業の台頭と発展・・・・自由で柔軟な発想を大事にする仕事風土が自由な服装を常識に。
・IT企業やデジタル関連企業がメンズファッションをリード。今日に至る。
◆IT産業が産業の中心勢力になり、IT企業のドレスコードが基準として広がってきている・・・・つまり、服装の自由化。日本でも企業によって、職場によって自由化が進行。
・従来のドレスコードのシンボルになってきた銀行が通年での服装の自由化に踏み切る・・・・三井住友銀行で9月から。歴史を変える画期的な取り組み。他行も追随する動き。銀行が変われば一般企業も変わる。
◆節度を感じさせる服装の自由化としてビジネスカジュアルがメンズにおける最重要テーマになる・・・・ジャケット着用を基本に。かしこまらない着こなし。例えばTシャツにジャケットの組み合わせなど。注目したいスーツのアオキの取り組み。
◆上下揃いのスーツは洒落者の服か、あるいはオケージョン需要のものになっていくと予測される。また、オンとオフの線引きがナンセンスに。特に百貨店の紳士服MDはこれまでを白紙還元し、再構築を迫られている。


3.サスティナビリティを規範にする〜トレンドの源泉

◆地球や社会にとって正しい生活とは何か。この点を意識して行動することがグローバルなトレンドになり、重視すべき時代性になってきている。それはサスティナビリティを規範にする生活の見直しでもあり、リードしてきているのがそれを自然体で実践できるロストジェネレーション/ミレニアル世代とその後に続くニューマテリアル世代/Z世代。
・欧米でグリーン・ニューディールの運動をリードするのは若者たち。なかでもグレタ・トゥーンベリさん・・・・環境活動家。今年最も印象に残った人物。
・エスディジーズ(SDGs)が行動指針として意識されている時代。
◆両世代の賛同を得て、アメリカで広がるレンタル、リユース、リセールとの取り組み・・・・既存の店舗型小売業が取り組む新たなオンラインビジネスとして。
・ブルーミングデールがレンタルサブスクリプションサービスを開始・・・・百貨店初。
・高級百貨店ニーマン・マーカスは高級ブランドのリセーラーを買収、店内に導入。
◆サスティナビリティを規範にする生活、即ち「クリーン」ライフの追求が課題として意識され、アメリカではこれに応える企業が賛同を集め支持される・・・・注目事例として、オーガニック食品、有害物質を排除した化粧品や日常生活用品などを3ドルの均一価格で販売するネットSPAの「ブランドレス(Brandless)」。
・90年代初めに「エコロジー」がキーワードになり、新たなブランドや業態が誕生してきた時代情況と似ている・・・・ボディショップの登場など。その時との違いは?
◆クリーンイーティングがキーワードになってきていることに注目。事例としてアメリカでの植物肉への関心の高まり。植物肉(プラントベースドミート)とは、えんどう豆や大豆など植物由来のたんぱく質を使い、肉製品に似せたもの。市場を牽引するのがビヨンド・ミート(BEYOND MEAT)・・・・高コストで、味も本物とは違うという従来の常識を打破。バーガーキングが8月に発売した「インポシブル・ワッパー(IMPOSSIBLE WHOPPER)」がきっかけに。
・マクドナルドも代替肉を使うハンバーガーをカナダで試験販売。
◆コレステロール摂取量の抑制に加えて植物肉活用が進む理由。1にサスティナビリティの視点から・・・・牛のげっぷなど、肉の生産過程で排出される二酸化炭素が気候変動の一因とされている。2に菜食志向する若者が増加しつつあること
◆フレキシタリアン(flexitarian=準菜食主義者)が増加しつつあることに注目・・・・菜食主義に徹することはできないが、例えば肉を食べない日を設けるなど。日本でもフレキシタリアンに関心を持ち、実践する人が増えつつある。菜食志向が先端を行く動きに。
・青果をふんだんに使った料理や弁当を提供する「旬八キッチン&テーブル」・・・・青果店が開発した新業態。野菜レストランが飲食の新しいジャンルになる。
◆フレキシタリアンの利用を視野に入れ、日本でもベジタリアン料理やヴィーガン料理を特色にするカフェやレストランが注目される・・・・訪日旅行者が増えてきていることも視野に入れて。欧米にはベジタリアンやヴィーガンが多く、こうしたメニューを提供できることが飲食業のポイントに。

4.「ファッション」ではなく「スタイル」を

◆サスティナビリティを規範に正しい消費を意識し、実践することはこのところの最も重要なトレンド。それに照らし合わせて課題が多いのがファッション消費・・・・ファストファッションに対してスローファッションの概念が浮上。ファッションビジネスはサスティナビリティの観点から問題を抱える・・・・過剰在庫、大量廃棄、労働者の人権、動物愛護など。
◆そこで出てきている動きが、上質でタイムレススタイルの長く着られる服に価値を感じ、目を向けること。この価値は、19世紀の末に防水衣料としてスコットランドで生まれ、アウトドアシーンで愛用されてきている「バブアー」はじめ、このところ人気になっているブランドにも共通している。そして今年、新しく注目されるようになったのが「ヘルノ(HERNO)」・・・・イタリアの上質なコートで知られるブランド。有力ファッション店がダウンコートを取り上げ、この秋冬のメイン訴求商品に。
・ヘルノは表地にロゴやマークが一切入っていない・・・・ブランドを着るのではなく、実質的価値のあるいいものを着る。
◆「長くつき合える服」はロストジェネレーションが大事にする価値観のひとつ、『コスパ』のいい服でもある。時の経過の中でスタイル化したものにエレガンスを感じ、大切にすることが重要なトレンドになってきていることに留意。このことを示しているのが「上質なスタンダードアイテム」に目を向ける動き。そこで人気ブランドになっているのがアメリカのオンラインのファッションSPA「エバーレーン(Everlane)」。ここがニューヨークに開設したリアル店舗が来店客で大変な賑わいを見せている。
・打ち出しているのは上質な素材を使用した、Tシャツ、スウェッツ、デニムなど。いずれもシンプルなデザインによるベーシックスタイルのスタンダードアイテム。その着心地は素晴らしく、リピート購買を促す。
◆スタンダードアイテムに着目するビジネスでは、リサイクルを前提にしたレンタルを謳う、会員制のオンラインサイト「フォー・デイズ(For Days)」も・・・・対象アイテムを日常衣料の基本であるTシャツ(オーガニックコットン)に絞る。サスティナビリティに適う仕組みであることもあって大繁盛。エッセンシャルズに焦点を当てているところもポイント。
◆スタンダードアイテム志向は4年前に流行語になったノームコアの流れに沿うもの・・・・ノームコアはその後もロストジェネレーション/ミレニアル世代の中心的な衣服観として継続している。背後には、実質、実用を大事にするこの世代の消費観がある。また、オンラインでの衣料品購買にスタンダードアイテムが適していることも見逃せない。
◆一方でエッジィなファッション業態が敗退・・・・今秋のバーニーズの倒産と閉店は象徴的な出来事。ヘンリベンデル、セレクトショップのスクープなど相次いで消滅。高家賃も理由のひとつだが、今やニューヨークには心をときめかせるファッション店はわずか。
◆代わって支持されているのが「スタイル化したもの」を打ち出す店。それも「少しずつ新しさを取り入れて進化するスタイル」がいい・・・・背後にあるのはミレニアル世代の価値観。日本のロストジェネレーションについても同じことが言える。


5.リアル店舗の価値を探る〜ニューヨークの動向から

◆閉店がニュースになるニューヨークで30年ぶりの大型新店が開店、ノードストロム・ウィメンズストア(7フロア・29,400u)・・・・昨春開店したメンズストアの真向いに。コスメとビューティーサービスに大きなスペースを割いている。各階にカフェバーを設け、21時の閉店後も営業するレストランも展開・・・・飲食は重要な来店動機になるという認識。加えて『デジタルIQ』の高さも。
・各売場に自分の位置や求める商品を検索できる端末を設置・・・・ネット通販に慣れた顧客に対応。試着室は個室で、室内のタッチパネルで販売員に交換を依頼できる。
・ネットで注文した商品が24時間受け取り可能なカウンターの設置・・・・エクセレントサービスの伝統。
・ノードストロムについてはロサンゼルス地区で展開している小型店「ノードストロム・ローカル」も注目される。
◆ナイキがマンハッタン5番街に開設した旗艦店「ナイキ・ハウス・オブ・イノベーション 000 (Nike House of Innovation 000)」。6フロアで構成、6,300u。スニーカー、ウエア(キッズも)を展開。注目点はナイキアプリを通じて様々な顧客体験を提供していること・・・・店の到る所にQRコードがあり、スキャンすることでいろいろな情報が得られ、サービスが受けられる、レジに行くことなくその場で買い物ができるなど。
・OMO(Online Merge Offline)=オンとオフの融合は重要なトレンド。
・「新しい体験」の提供が合言葉になるなかで。
◆モノを売るのがリアル店舗の役割ではない・・・・新商品をテストするためのマーケティングツールとしての店が脚光を浴びている。先回取り上げた「b8ta(ベータ)」は先駆事例で店舗数が急速に増加。メーシーが旗艦店をはじめこれをインショップで導入。
・メーカーなどの新製品を陳列し、入店客に自由に試してもらい、反応を見る。カメラでモニターする客の動き、端末の閲覧履歴、客との会話などを通しての意向などを収集、分析して出展企業にフィードバック。
・出品企業が払う月額料金で成立。
◆同種の店で話題になっているのが「ネイバーフッド・グッズ(Neighborhood Goods)」。服から生活雑貨までを展示。展示費用と販売委託手数料で成立・・・・展示費用にはコンサルティングフィーが含まれる。約60ブランドを展開、1,300u。
・オンラインSPAの台頭に着目。こうした企業のマーケティングを促進する狙い。
・リアル版のプラットフォームを目指す。
◆リアル店舗をモノ体験の場として活用し、そこで得た定量・定性データをフィードバックする新種のサービス業の出現と広がり。
・これから『RaaS』(ラース)に注目。

以上



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